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共同緊急声明

日本都市計画学会長・土木学会長・地盤工学会長 共同緊急声明

会員の皆様へ

3月15日に事務局からご連絡したとおり、このたびの東北地方太平洋沖地震発生を受けて、(社)日本都市計画学会としては、直ちにwebを利用した臨時理事会を開催して、防災・復興問題研究特別委員会の設置を決定、現在、その準備活動(後藤副会長が代表)を進めているところであります。
(準備会は、この件に関して(社)日本建築学会、(社)土木学会で中心的役割を果たしている方もお招きして、22日に第1回を開催、29日に2回目を開催の予定)

この準備会の活動状況については、逐次、皆様に情報提供したいと考えておりますが、ある時期には逆に広く会員の皆様のお知恵を集めるような仕組みを用意することも有用であろうと考えております。会員の皆様におかれてもこの大震災に対する都市計画のあり方について、それぞれにお考えを深めておいていただきたいと存じます。

また、時機を逸することなく社会的発信を行うことも学会の役割の一つでありますので、本学会HPに会長メッセージを掲載するとともに、関係計画学協会と連携しながらメールを利用して理事間の意見交換を行い、本日(3月23日)午後、(社)土木学会阪田憲次会長、(公益社団)地盤工学会日下部治会長とともに下記のような3会長連名の会長緊急宣言を記者発表したところであります。

さらに(社)日本建築学会佐藤滋会長、(社)日本造園学会武内和彦会長をはじめとする建設関連7学協会会長とも連携をとって、関係学協会が強力に連携して早期復興の支援を行うこと、国は早急に復興の体制づくりを進めるべきであること、などの会長アピールを発しようと準備を進めているところであります。

 

なお、学術会議土木工学・建築学委員会(濱田政則委員長)から「東北関東(東日本)大震災の総合対応に関する学協会連絡会(仮称)」の設置提案も出ており、今後ともさらに幅広い連携が広がるものと考えております。

(社)日本都市計画学会としては、今回の被災地の皆様の「暮らしの復興」が一日でも早くできるように、できる限りの支援を行いたいと考えておりますので、何卒、会員の皆様のご協力をお願い申し上げます。

(社)日本都市計画学会 会長 岸井隆幸

「東北関東大震災-希望に向けて英知の結集を-」

(2011年3月23日)
(社)日本都市計画学会 会長 岸井 隆幸
(社)土木学会 会長 阪田 憲次
(公益社団)地盤工学会 会長 日下部 治

 北国にもようやく春の訪れが感じられる頃、3月11日の昼下がり、突然の揺れと狂暴な津波が襲来し、日本の故郷である東北地方を蹂躙し、関東地方など周辺地域にも大きな爪あとを残した。そこで営まれていた人々の生活も思い出も、家とともになぎ倒され、根こそぎ押し流された。そして、尊い、多くのいのちが失われた。深い悲しみと喪失感は、わが国のみならず全世界に拡がった。
 犠牲になられた方々に対し、衷心より冥福をお祈りするとともに、被災者の皆様方に対し、心よりお見舞いを申し上げたい。
現在、被災地において、寒さと生活物資の不足に苦しみながらも雄々しく立ち上がろうとされている被災者の皆様、それらの人々を支えて苦闘されている方々、特に、原子力発電所において被害の拡大を防ぐため、自らの身の危険も顧みず献身されている方々に対し、満腔の敬意と連帯の思いを表したい。われわれ国土や都市及び社会基盤を専門とする技術者・計画者として、その列に加わり、この難局に立ち向かいたい。
 この度の震災は、近年のわが国にとって例を見ない特徴を有するものであった。すなわち、広域、大規模、壊滅的地域の存在、そして原発事故による状況の悪化である。このような震災に対して、われわれ技術者・計画者集団としてなすべきことは多い。まずは、震災の調査分析および今までに積み重ねてきた対策の再評価である。それはより信頼性の高い基準や指針の構築につながるものである。次に、急がれる緊急復旧への実行性のある提言及びどのようにして安心して住めるまちと国土経営の体系を築いたらいいのかという恒久復興への提言、さらには国土の危機管理を念頭に置いた社会システムの再編等である。それらは、やがてわが国を襲うことが予想されている、東海、東南海、南海地震をはじめとする巨大地震への備えとなるべきものである。
 今回の震災は、古今未曾有であり、想定外であると言われる。われわれが想定外という言葉を使うとき、専門家としての言い訳や弁解であってはならない。このような巨大地震に対しては、先人がなされたように、自然の脅威に畏れの念を持ち、ハード(防災施設)のみならずソフトも組み合せた対応という視点が重要であることを、あらためて確認すべきである。また、当たり前のように享受してきた、電力、輸送体系のマネジメントシステムの見直しもわれわれが取り組むべき課題であろう。そして、何よりも皆が待ち望む力強い地域の再生を実現しなければならない。
 震災後10日が過ぎ、被災地にも、徐々にではあるが、復旧、復興への兆しが見え始めたが、途は遠い。しかし、乗り越えられない困難はない。被災者の皆様の悲しみに寄り添い、手を携えて難局に立ち向かいたい。そして、われわれ技術者・計画者集団、関連する学協会も、その英知と経験を結集し、難局に立ち向かいたい。それらの営為が、やがて希望につながると信じる。

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