事業委員会
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第137回 まちづくり懇話会開催のご案内
不動産ファイナンスの新潮流-グリーンビルディングとESG投資
グリーンビルディング(=環境性能やBCM、周辺コミュニティへの配慮等がなされたビル)の普及促進は、持続可能なまちづくりを推進するうえで非常に重要です。また、最近では、グリーンビルディングの要件を満たすことが、テナントへの訴求力を高め、結果的にビルの収益性を向上させる(即ち、非収益面での努力が収益面にも貢献する)といった主張も唱えられつつあります。
ここで、不動産投資は回収に長期を要するため、グリーンビルディングを開発・所有する事業者側では、投資家からの長期安定的な資金供給支援を不可欠としております。一方、投資家側では、リーマンショック時に短期志向型投資の弊害が顕在化した反省から、金融庁による日本版スチュワードシップ・コードの制定に象徴されるように、長期目線での投資が社会的な要請となっております。また、国連が提唱する責任投資原則(PRI)が多くの機関投資家によって採択されるなど、ESG投資(=環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)に配慮した投資)の機運が高まっているところです。
これらの新潮流を踏まえ、事業者と投資家とを繋ぐ役割を果たしうるものとして注目されているのが、各種の認証制度等です(CASBEE、LEED、DBJ Green Building認証、GRESB等)。事業者側(ディベロッパー、REIT等)で所有物件の認証取得実績が急増するとともに、投資家側(年金基金などの主要な長期機関投資家)でも投資先選定や投資後の対話ツールとして各種認証制度等が活用され始めております。
今回のまちづくり懇話会では、認証制度の一つであるDBJ Green Building認証の企画業務や認証実務を担う飯塚氏を講師にお招きし、我が国の不動産ファイナンス全般の変遷を改めて振り返りつつ、グリーンビルディングやESG投資の意義、認証制度等の仕組み、今後の展望等についてお話しを頂きます。
飯塚 洋史(いいづか ひろし) 2009年(株)日本政策投資銀行入行。M&Aアドバイザリー業務、通信・放送、総合電機業界の投融資業務に従事。2014年より都市開発部・アセットファイナンス部にてディベロッパー・REIT等への投融資を担当すると共に、DBJ Green Building認証のチームリーダーとして個別物件認証、各種企画業務を推進。不動産証券化協会認定マスター、東京大学大学院都市工学専攻修了。 |
2017年4月21日[金] 18:30~20:30(開場は18:10)
大手門タワー・JXビル1階「3×3 Lab Future」(東京都千代田区大手町1-1-2)
■主 催:公益社団法人 日本都市計画学会 【会場案内】 東京メトロ東西線・千代田線・半蔵門線・丸ノ内線・都営三田線 |