高校教育支援WG

Committee

座長挨拶

就任のご挨拶

座長 大沢 昌玄(日本大学教授)

 このたび、地理総合必修化に向けた高校教育支援WG(ワーキンググループ)の座長を仰せつかりました日本大学の大沢昌玄です。何卒よろしくお願いいたします。私自身、地理が大好きです。トラックドライバーであった父が地図をいつも見ていたことから地理の世界に入り込み、高校時代に出会ったユニークな地理の先生から学術的な薫陶を受け、身近にある地理の重要性を痛感し、現在に至っています。
 2020年度からの新学習指導要綱では「地理総合」が必修となり、全ての高校生が学ぶこととなります。「地理総合」の内容として「持続可能な地域づくりと私たち」があります。その教育内容として「生活圏の調査と地域の展望」があり、その主題は、地域の交通安全や住宅団地の空洞化など、都市計画に深く関連する内容となっています。
 日本都市計画学会では、2018年度より総務・企画委員会(現在の企画調査委員会)において、高校の教育現場での支援のあり方について検討を開始し、2020年度より新たにWGを設置し支援について学会を挙げて積極的に取り組むこととしました。そして現在、「教材提供方針会議」「大学連携チーム」「支部チーム」「仕事紹介チーム」を設置し、議論を進めています。

 「教材提供方針会議」では、調査事例の編集・関連資料の整理の方針策定し、その後①調査事例・副読本の作成②関連資料の収集・整理・既存公開資料・情報の整理収集を行います。具体には、生活圏の地域調査の事例の提供(副読本的な教材、より高度な学習用の事例)や、まちづくりを検討する上での教材素材(まちづくりを進めるため事例、ガイドブック等の収集整理)を行います。

 「大学連携チーム」では、大学による実習実施のサポート(大学の相談窓口の開設:実習先情報、素材情報等)や授業例、体験機会の提供(大学の授業の紹介、参加・体験する機会の提供)を行います。また、地域づくり・まちづくりが学べる大学・学科の紹介も行います。
「支部チーム」では、各地域における高校生の調査成果の発表の場、まちづくり体験する機会の提供について検討し、提供します。

 「仕事紹介チーム」では、地理総合を学んだ上で、そのことが将来どのような職能によって実現されていくのか紹介します。具体には、地域づくり・まちづくりの仕事を紹介します。

 このような取り組みを通じて、2022年度の地理総合スタートに合わせて、支援サイトの本格運用、実習サポートの展開を行っていきます。なお、高校側のニーズについても高校の先生方と随時意見交換を行いながら把握していく予定です。何卒よろしくお願いいたします。

(2020年9月24日公開)