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第132回 まちづくり懇話会開催のご案内

文化資源で東京が変る
〜『東京文化資源区』構想 TOKYO2020/2030

 近年のオリンピック・パラリンピックでは、開催地における「レガシー=継承」が、大きなテーマとなっています。「オリンピックレガシー」は、国際オリンピック委員会(IOC)では、オリンピック開催後にも開催都市、或いは開催国に長く利福をもたらすものと定義されています。1964年の東京オリンピックは、交通網や都心南西方面の大規模施設の整備の推進力となり、都心南西方面を中心とする経済と人口の集積という、世界的な都市としての東京の発展の流れとその基盤を作りました。現在世界が関心を向けるのは「創造都市=クリエイティブ・シティ」であり、その創出の基盤は、人口や経済の巨大さではなく、世界の才能を集められる都市の魅力、地域の文化的伝統と寛容となっています。2020年のオリンピックの「レガシー」を考えることは、過去半世紀に東京が歩んで来た道への反省を迫るものであり、これからの都市の価値を発見しなおす機会といえます。

 北は寛永寺から南は旧江戸城に至る、東京都心北東部一帯(CTN)は、日本有数の近世・近代文化資源の集積地であり、特に上野、本郷、谷中・根津・千駄木、神保町、秋葉原、神田、根岸など、文化・芸術・学術のそれぞれの分野で世界な拠点となる特徴的な地域が、半径2キロの徒歩圏内に立地していています。2020年のオリンピック・パラリンピック開催に向けて、世界に日本文化の豊かさの発信を進めていくために、『東京文化資源会議』では、国土交通省、文化庁、大学、民間研究機関、企業等、様々な分野の専門家、実践者の有志が集まり、この地域が備える文化資源の活用・連携・再創造のあり方、『東京文化資源区構想』の検討が進められています。この構想は、文化資源を活かすための仕組みを、文化プログラム、環境プログラム、地域づくりの3方から、民官産学の連携により実践的に構築することを目指すものであり、全国的な動きと連動しながら、文化資源を核としたリノベーション型の都市の再生を先導するものとなることを目指しています。

 まちづくり懇話会では、『東京文化資源会議』の中心メンバーである吉見俊哉氏に、『東京文化資源区』構想の目指す都市と文化、文化資源の活用と地域のリノベーション、クリエイティブな価値創造への転換について紹介して頂きます。参加者の皆さんとともに、21世紀の新しい都市的価値とそれに対して、それぞれの地域、立場から何ができるかを考える機会となることを期待しています。

yoshimi.jpg 講師:吉見俊哉(東京大学大学院情報学環 教授)

1957年東京生まれ。東京大学大学院情報学環教授。東京大学教養学部教養学科卒業。同大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。社会学・文化研究・メディア研究専攻。集まりの場におけるドラマ形成を考えるところから、近現代日本の大衆文化と日常生活、その文化政治をテーマに研究を展開。
主な著書に『都市のドラマトゥルギー』(河出文庫)、『博覧会の政治学』(講談社現代文庫)、『夢の原子力』(ちくま新書)、『ポスト戦後社会』(岩波新書)、『大学とは何か』(岩波新書)等、多数。


2015年6月25日[木](開場18 : 10/ 開演18 : 30)

新丸ビル10F「エコッツェリア」(東京都千代田区丸の内1-5-1[アクセス])

■主 催:公益社団法人 日本都市計画学会

■参加費:一般3,000 円/ 学生1,000 円(当日受領)

■定 員:80 名(先着順)

■お申し込み方法:
 お申し込みフォーム(こちら)お申し込み下さい。

■お問い合わせ:
 公益社団法人日本都市計画学会 まちづくり懇話会係
 TEL 03-3261-5407
 E-Mail cpij-conwakai[at]cpij.or.jp
 [at]は@に置き換えて下さい。

会場周辺案内図

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【アクセス】
・JR「東京」駅...丸の内北口より徒歩1分/丸の内地下中央口より地下道にて直結
・丸ノ内線「東京」駅...地下道より直結
※オフィスゾーン1Fのエレベーターをご利用ください。
※ショッピングゾーンからは連絡しておりません。