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モデル授業集

「生活圏の調査と地域の展望」の学習に向けた教材の検討

2022年度より導入される「地理総合」のなかでも特に「生活圏の調査と地域の展望」は、単元の最後に位置づけられ、アクティブ・ラーニングのなかで、具体的な感覚をつかみやすい生活圏というミクロなスケールで地域や都市のあり方を学び、生活と地理を結びつけることが求められています。また、新型コロナウィルス感染症が国内外でまん延する中で、各地で自分の生活圏を見直し、大切にする傾向も高まっており、自分の住む生活圏を中心として学ぶことは、改めて実感をもって地理的思考・空間的思考・都市的思考を養う上で有効であると考えられます。

そこで当学会では、この「生活圏の調査と地域の展望」のカテゴリーを中心に、授業を組み立てるにあたって、都市計画やまちづくり分野が行ってきた課題解決の方法をはじめ、構想・計画策定のための学術的蓄積や人材を生かしながら、高校教育の支援を行ってゆくことを目指すこととしました。

モデル授業集の使い方

本モデル授業集は、1年間を通じて行われるであろう地理総合授業の中で、「生活圏の調査と地域の展望」について、1回の授業を50分とし、全10回(500分程度)で実施することを想定して、授業を進めるためのモデルとなるように作成しました。実際には、このような学習時間をとることができない場合も多いと考えられるため、上記回数や時間数はあくまで目安とし、1回ずつ差し替えたり減らしたりもできるような形で使って頂けるように検討しました。

モデル授業集は基礎編とテーマ編の2つにわかれています。基礎編では、「生活圏の調査と地域の展望」の授業を進めるにあたって、都市計画の分野から基本的に学んでもらいたいと思う内容をひと通り教材として準備しました。地域の読み解きから課題解決に至る「計画的思考」を身に着けるための基礎的な項目をまとめたモデル授業集です。テーマ編では、地域特性(都心部、市街地部、郊外部、中山間部等)や地域課題(高齢化、空き家空き地、災害復興、交通安全など)、授業目標(課題発見重視型、課題解決重視型)などに応じたテーマ別のモデル授業案を用意して、地域、学校、担当教師などのそれぞれの状況に応じて使って頂きやすい教材を作成しました。基礎編とテーマ編はその中のいくつかを取り出して、カスタマイズしながら授業を組み立てて頂くこともできるようになっています。

基礎編

1.計画とはなにか

2.都市計画を理解する【作成:饗庭 伸(東京都立大学)】

3.計画指向型の資料・統計調査=まち(地域)の現状をつかむ【作成:阿部 大輔(龍谷大学)】

4.計画指向型の地図・まちの調べ方【 作成:佐久間 康富(和歌山大学)】

5.計画指向型の都市史・地図の重ね合わせ【作成:杉崎 和久(法政大学)】

テーマ編

交通路の安全対策作成
 【作成:久保田 尚(埼玉大学)】

災害を契機とした空間変容のプロセスを理解する
 【作成:澤田 雅浩(兵庫県立大学大学院)】

イメージマップから始める場所づくり・景観づくり―地域と自分たちとの関係を深め、広げていく
 【作成:中島 直人(東京大学)】

テーマから地域を見つめる ―「農」の空間からまちをつかむ(2021.11.8更新)
 【作成:新保 奈穂美(兵庫県立大学大学院)】

人が集まる場所の計画とデザイン―まちの「中心」とはどんな場所か考える
 【作成:高松 誠治(スペースシンタックス・ジャパン)】

コンパクトシティの概念を通してまちの取組みを考える
 【作成:伊藤 香織(東京理科大学)】

将来(30年後)のまちと将来(30年後)の自分を描く―持続可能なまちを目指す将来像の構想(2021.11.24更新)
 【作成:野原 卓(横浜国立大学)】

みんなの公園から、わたしたちの公園へ
 【作成:武田 重昭(大阪府立大学)】

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